Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいきよんじゅうめんそう

怪奇四十面相/宇宙怪人

江戸川 乱歩

Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme

Aozora Bunko

』

『ヤメナサイ。キミハ、ハイニナルノガ、コワクナイノカ。』

そう言われると、ぼくはもう、いちごんもありません。あの金属のスポイトのようなものから、スーッと煙がでて、その前にいたサルが、一しゅんかんに、灰になってしまったことを、思いだしたからです。灰にされてはたまりません。ぼくは、ギョッとして、口をつぐんでしまいました。

それからというもの、ぼくは、なんとかして円盤の中から、逃げだそうと、たえず、すきをねらっていたのですが、きのうの朝、やっと、そのおりがありました。怪人が、円盤を出ていったあとが、ひらいたままになっていたのです。あんな、ぬけめのないやつでも、ウッカリすることがあるんですね。

ぼくは、いきなり、そこからはいだして、森の中へかくれました。そして、おいしげった、木の葉の下を、はうようにして逃げたのです。道にまよいましたが、一日がかりで、やっと、夜になって、ふもとに、たどりついたのです。

その晩は、村人の家にとめてもらい、よく日、電車の駅まで歩いて、やっと、東京へかえってきました。円盤のことも、怪人のことも、だれにも言いませんでした。いまごろは、ぼくが逃げたことを知って、円盤を、べつの場所へ、うつしたにちがいないと思ったからです。