Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
「キタムラガ、アケチノトコヘ、イッテ、ハナシタコトモ、シッテルヨ、ナンデモ、シッテルヨ。ボクハ、チキューノニンゲンヨリ、百バイ、カシコイヨ、ワカルダロ……、ダケド、キミカワイイネ。」
怪物は、そんなことを、言ったかとおもうと、いきなり、右手をだして、小林君のほおを、なでました。
ああ、その手。
カエルの手を、千倍も大きくしたような、水かきのある、みどり色の手でした。つめたくて、ヌルヌルして、なんだか、なまぐさいような、いやーな、においのする手でした。
「フルエテルネ、コワイノカ、コワクナイヨ、ナニモシナイヨ、キミニハ、ナニモシナイヨ……、サヨナラ、サヨナラ。」
怪物は、そのまま、カシの木の幹の、さけめに足をかけて、上のほうへ、のぼっていきました。そして、木の葉のなかへ、すがたを、かくしてしまいました。
しばらく、ずっと上のほうで、ガサガサと、音がしていましたが、やがて、木の上から、サーッと、おそろしい風が吹きつけてきました。オーバーをぬいで、コウモリのはねをひろげて、はばたきしたのでしょう。
そのころになって、小林君は、やっと正気にかえり、木の幹をはなれて、暗い空を見あげました。