Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
しらべてみると、たしかに、世界劇場のアドバルーンでした。透、明、怪、人という大文字が、なによりのしょうこです。
それなのに、そのふうせんに、ぶらさがっていたのが、四十面相ではなくて、人形だったとは、いったいどうしたわけなのでしょう。警官は首をかしげて、考えこんでしまいました。
読者諸君、このわけが、おわかりですか。
あの悪がしこい四十面相が、海のまんなかへ落ちるかもしれないアドバルーンなどで逃げるはずがありません。かれは、いざというときの身がわりに、まえもって、人形を用意しておいたのです。黒いシャツを着せ、黒ふくめんをさせた人形を、塔の屋上の、コンクリートの怪獣のかげに、かくしておいたのです。
そして、その人形をアドバルーンのつなに、しばりつけ、さも、自分が空中へ逃げたように見せかけたのです。警官隊も、消防官も、この思いもよらぬ、ごまかしに、まんまとひっかかってしまったのです。
しかし、それなら、ほんとうの四十面相は、いったい、どこへ、かくれてしまったのでしょう。警官隊にとりかこまれた、あの塔の上から、逃げるみちは、空へでものぼるほかには、まったくなかったはずではありませんか。