Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「さあ。僕はいまどうと言って言えないが、死の瞬間にはあるだろうね。」

「死の瞬間――死の間際だね。」

彼はまた考え沈んだ。彼はまた永い間経って言った。

「僕はお玉さんのことを母に言おう言おうとして言えないよ。僕はあのことを言わないで置きたいのだ。母にも姉にも心配をかけ通しだからね。」

私も時時表のお母さんにいっそ言った方がよかないかと考えたが、やはり言い出せなかった。表の顔を見ると決して言えないような気がした。いろいろな自由な生活をした放埒さがどうしてもお母さんに今更表に女があると言えなかった。

「そうね。言わない方がいいね。知れる時には知れるからね。」

「知れる時には知れる――」

表は口ごもって神経的に目をおどおどさせた。私は表が殆んどこの前に会ったときよりも、非常に神経過敏になったことや、少しずつあの大胆なやり放しな性格が弱ってゆくのがだんだん分って来た。

私は間もなく暇を告げて立ちかけると、

「明日来てくれるかね。」

「明日はどうだか分らない。来られたら来るよ。」

「来てくれたまえ。臥ていると淋しくてね。待っているからね。」

私の顔をいつもにもなく静かではあったが、強く見詰めた。