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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

私は私で、表の死んだのを餌にしているような心苦しさを気にしながら、なれやすい優しい女の性からくる親しみをすこしずつ感じた。

「あの方のことはもうおっしゃらないで下さいまし。わたしいろいろなことを思い出して悲しくなりますから。」と言った。

私はそれを聞くと、彼女ができるなら少しでも表のことを忘れるようにつとめているのを感じた。私はそれが物足りない気がした。また一方には死んだものをいつまでも慕うていることも、しおらしい彼女にとってはしかたがないことであったが、なんだかこれまで経験したことのない妬ましさをも感じた。

「表さんの病気はうつるって言いますが本当でしょうか。」とお玉さんは言った。

それと同時に私も表と一しょによく肉鍋をつついたり、酒をのんだりしたことを思い出して、自分にも伝染してはいないかと、一種の寒さを感じた。

「食べものからよく伝染ることがありますね。からだの弱い人はやはりすぐにうつりやすいようです。」

いつか表が咳入っていたとき、蚊のような肺病の虫が、私の坐ったところまでぱっと拡がったような気のしたことを思い出した。そのときは、なに伝染るものかという気がしたし、友に安心させるためにわざと近近と顔をよせて話したことも、いま思い出されて、急に怖気がついて来て、とりかえしのつかないような気がした。