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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

谷中もやや根津の通りに近い高台の、とある坂の上に小さな離れを見つけた。室もきれいで静かで、入口も自由であった。

表は、大きな屋敷の楓ばかりの美事な垣がつづいて、静かな通りが曲って谷中の墓地や上野の方へと続いたりしていた。

私はさっそくそこへ越して行った。

一間の窓の前に小さな庭があって、鳳仙花の幾本かが田舎めいた質素な赤い花をつけていた。その他に見るものもない庭のこととて、私はその正面に机を据えた。

日暮れまでにすっかり荷物の始末をして、ひと風呂浴びてかえると、門のところに十ばかりの女の子がにこにこしながら、小さい弟と遊んでいた。貴族的な、血色のよい、品のある顔立であった。私は可愛らしい子だと思いながら室へはいった。

この家には私の外に二つの家族が住んでいた。一人は年寄夫婦で、一人はれいの女の子のお母さんの一族であった。

朝、台所で女の子のお母さんに会った。上品な、鼻の高い中年の女のひとだ。

私は引越しの挨拶をすると、向うでもていねいにあいさつをしていた。

「子供がいるものですから、さぞおやかましいことと思います。どうか、御遠慮なくお叱りくださいまし。