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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.353 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

「書物ばかり読み耽って、いっこう武道はおろそかではないか」

「…………」

亀一は眼をふせた。

小六の豪骨とは違って、柔和で智的な質であった。

自分の跡目に、こういう世間並には良い総領を持った小六は、かえって憂いであった。

配下二千余の野武士は、ほとんど無学の反骨が多いのだ。精悍豪猛な野人ぞろいなのだ。それを統馭できなければ蜂須賀一族は支えてゆけない。猛獣の仲間では、弱肉強食は当然の理だからである。

で小六は、自分と似ない子を見るたび、

(これでは行く末のほども)

と、亀一の柔順な天性や好学な才を、むしろ嘆いて、暇さえあれば庭へ立たせ、自身の猛気や勇壮の血を、武芸によって注ぎ込もうとするのだった。

「槍を持て」

「はい」

「いつものように構えて、父を父と思わず突ッかかって来い」

小六も槍を向けた。

子とも思わないような眼で。

「――行くぞッ!」

恐ろしい父の声に、亀一は気の弱い眸を恟めて、後へ退りかけた。

とたんに仮借なき父の稽古槍は、亀一の肩を烈しく突いた。亀一は、あッと叫ぶなり、槍を抛って、仰向けざまにもんどり打ち、そのまま昏倒してしまった。

「――あれッ、酷い」