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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.903 Zeichen · 400 Bildschirme

Aozora Bunko

孤城のうちの宗治は、こういう返辞の下に、却って援軍の味方を、励ましているのであった。

捕われた毛利の臣は、秀吉の訊問にたいして、思いのほか率直に答えた。――すでに宗治の返書を敵に読まれている以上、頑なに隠しだてしたところで無益と覚っているものらしい。

「逃げ去ったもう一名の使者は誰か」

という質問にも、その男は、

「吉川家の臣、転小四郎」

と、明白に答え、

「汝は」

と、訊かれて、

「同じく、山澄六蔵」

と告げ、少しも悪びれない。

秀吉もまた、そう執こく根掘り葉掘りはしなかった。士を辱めずという程度である。大局から観て無用なことは無用に附し、むしろ彼の気もちはべつな方へはたらいていた。

「一豊」

「はい」

「いいだろう。もうよい。この武士は縄を解いて、陣外へ放してやれ」

「え。放しますか」

「泥湖を泳ぎ渡って、寒げにみゆる。粥など喰べさせて、途中、また捕まらぬよう、持宝院下まで、送ってやれ」

「かしこまりました」

山内一豊は、縁を下りて、彼の縄を解いてやった。当然、死を覚悟していたにちがいない山澄六蔵は、却って、急に度を失っていた。一豊にうながされて、秀吉のほうへ黙礼し、早々に起ちかけると、秀吉はまたよびかえして、