Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.903 Zeichen · 400 Bildschirme

Aozora Bunko

近衛殿の屋根

順逆無二門 大道徹心源

五十五年夢 覚来帰一元

と、最後の一語を吐いたといわれているが、まさに彼にとっては、本能寺の挙は、順逆に問われる問題ではないとしていたものであろう。

信長も一臣子、自分も一臣子。真の大義と、一臣の大道とはまったくべつにありとなして、独り天に誓っていた悲心があったにちがいない。

だが、すでに主を殺す。これは、武門と武門の道義がゆるさない。いかに情を酌むも民衆もまたゆるさないことだ。故に、この道義と秩序を破壊したひとりの民を裁く者も、また民の中なる者だった。

近衛殿の屋根

休戦の約は解かれた。

戦闘開始。

期せずして、一鼓の下、城中からも、寄手からも、わっと武者声がわいた。

とき、すでに陽は高い。夏の朝だ。朝からかんと照りつけている。

城兵の一隊は、つい今し方、親王のおわたりあった唐橋の大手門から、槍をそろえて突き出して来た。

これは、そこにあった藤田伝五と並河掃部の両部隊が、攻口を争って、混み合って来たため、その機先を制した反撃であった。

――が、城兵も寄手も、顔を見あうと、唐橋の中ほど約三間ほどを、まったくの空虚にして、双方とも、ふいにその出足を、はたと止めてしまった。