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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.903 Zeichen · 400 Bildschirme

Aozora Bunko

このときを逸しては、汝らの願い事を、殿のお耳へじかに聞いて戴く折はないぞ。――どの組からでもよい、五、六名これへ出て来て、一同の代表として、不足不満、希望を申せ。筋目の正しいことなれば聞きとどけてつかわすであろう」

すると、大勢の人夫の中から、見るからに不逞な面がまえをした半裸体の大男が、ここで仲間へ顔を売ろうという気か、のしのし堤の上へあがって行った。

それを見ると、また三、四人の土工頭が、

「いおうじゃねえか。ああ仰っしゃるんだ。なにも、びくつくこたあねえ」

と、強いてあたりへ豪語を払いながら、これまた、堤の上に立った。

「これだけか。代表は」

「へい」

と、各※(二の字点、1-2-22)、床几間近なので、膝をついて、土下座しかけると、官兵衛は、

「坐るに及ばん」

と、制して、

「きょうは篤と、その方どもの不満を訊いてやるとの殿の思し召だ。せっかく土工一同のかわりに立って御前にまかり出ながら、いいたいこともいえないではこちらも困る。要するに、この工事が、期日までに成るも成らぬも、一にその方たちの働き如何にかかっておること。遠慮なく、日頃、その方たちの胸にかくしておる鬱憤なり不平なりを、ここであきらかに申したてて欲しいのだ。