Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 176.911 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

「されば、もう強いだてはせぬと約して――他の話の末に、てまえが、玄蕃にむこうて、いかなれば、おぬしほどのさむらいが、戦場でも死なず、山中にのがれ入って、百姓ばらの手にかかり、捕われなどされたのか。――また、かく、虜囚の日を送りながら、自刃もせずに、首斬らるるのを待っておられるにや? ……と訊ねましたところが」

「ウム、何というたの」

「玄蕃申すには。――否とよ彦右どの、御身は、腹切り斬り死のみが勇士の勇の最大なものと思し召すや。それも武門の華なれど、それがしの場合は、さばかりも弁え申さぬ。――生きて生きて生きぬかん所存にてありしにて候う、というのでござりました」

「うむ。……して?」

「柳ヶ瀬、茂山の乱軍より落ちのびた節は、まだ勝家の生死も定かならねば、北ノ庄まで落ちのびて、共に再挙を図らんとしたものでしたが、途中、手傷の悩みにたえかね、農家へ立ち寄って灸治のもぐさを求めたことから……武運拙くもかくの如し……としばし眼をふせておりました」

「無念、さもあろう」

「また、檻車をもって槙島へ送られ、虜将の生き恥に耐え忍びおるも、番士の隙あらば、ここを破って脱出し、晋の予譲に倣うまでもなく、いつかは筑前に狙い寄り、お命をいただいて、亡き勝家の怨念をなぐさめ、賤ヶ嶽中入りの不覚の罪を、ひたすら詫びせん心底なり――と、平然として