Japanische Klassiker mit Furigana
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しんのあいこくしん
新渡戸稲造論集
新渡戸 稲造
Lesen Sie 新渡戸稲造論集 (しんのあいこくしん) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.620 Zeichen · 196 Bildschirme
動物の自由と真の自由
その群を見るに毎時も戦々兢々としている。無神経と称せらるる牛でありながら僅の声にも戦いている。彼らの仲間の制度として一匹なり二匹なりが小高い丘の上に立って番している。怪しげな者が来ると合図する、番牛が合図するまではいささか安堵の体であるという。この有様を家畜となった牛に比すればどうであろう。乳牛の如き各自の小舎に餌われあるいは牧場で草を喰べる時の有様は、怪しげなる者が来ても更に怖るるの風なく安んじてその所を得ている。もっともこの安心が直に自由の本を為すとはいい兼ねる、寧ろ彼らは絶対的に人間に服従し奴隷となりて安静を保っていることなれば、僕は決して安堵即ち自由とはいわぬ。しかし僕の言わんと思うことはある程度まで生命財産の安固を得なければ自由を得難いものであると思う。衣食足って礼節を知るというが、衣食足って自由を知るというべく、今述べた家畜は衣食を得たいために自由を失っているのである。衣食を人より供給されているから、自分は安全ではあるが、奴隷となっている。
動物の自由と真の自由
自由にしても自ら階級があってルソーのいうような動物の自由はいわば食うだけの自由で、甲の犬が噛じれる骨を乙犬は力任せにこれを奪う自由を有しているが、奪われまいとするには容易ならぬ心配をせねばならぬ。