Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
Lesen Sie 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.076 Zeichen · 256 Bildschirme
の集りであった。後見役には師匠筋の太夫、三味線弾きが揃って、御簾が上るたびに後幕が代る、見台には金紋が輝く、湯呑が取りかわる。着附にも肩衣にも贅を尽して、一段ごとに喝采を催促した。其処へ平日着のまま飛込んだのが、町内の腕白者男おんなで通るお園であった。自分も一段語りたいといった。人々は面白がって子供にからかって、
「そんなに仲間入りがしたければ、三味線弾きをつれておいで」
といった。お園は早速四辺を見廻して、一人の師匠を指さした。その人はにこにこして「鈴が森」を弾いてくれたが、それは誰あろう当時の名人竹本住太夫であった。住太夫はお園の胆気と、語り口の奥床しいのに打込んで、これこそ我が相続をさせる者が見つかったと悦んだ。もとより男の子だとばかり信じてしまったので、何でも養子に貰いたいとお勝を困らせたが、女だと分ると非常に失望して悔しがった。けれどもそれからは心を入れて教え導びいた。それも七歳のこと。
お園は明治八年の六月の生れで、初夏の、溌剌とした生れだちである。養母のお勝も気が勝っている、その上に、女中がわりに人形操りの山本三の助というものの母親がいた。