Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
ある日、眉のあとの青いおかみさんが女の子を連れて来て、祖母にボソボソ言っていたが、またあとから白髪の黄ろいのを振りこぼしたお媼さんが来た。二人はシメジメと呟き訴えていたが――道十郎めっかち氏が浮気をしているのだと――其処へヒョッコリ七兵衛氏が帰って来たので稼業にせいを出さなければいけないと祖母に意見され、ヘエ、サヨサヨ、ヘエ、サヨサヨとつづけざまに上眼をしてお辞儀をしていたが、子供と三人の中へはさまれて、角帯に矢立をさした年老いた書生さんは夕暮の小路をうつむきがちにブツブツ小言をいいながら帰っていった。
「争われないもので、どうしてもポン引だ。」
と七兵衛さんの後姿を見ていったものがある。
「あれでなかなかひっかけるのだそうだから、あのかみさんもその手で引いたかな。」
この会話は聞いていたアンポンタンを困らせた。早速質問すると、言ったものは困った顔をして、繰返して自分が教えたといってはいけないといって教えてくれた。
――ポン引というのはお客を釣ることで、ポッと出の田舎の人を釣るのだが、七兵衛さんは、門に立って夕方になると、宿り客をひくのだ。手前、何々屋でございます、いかがさまです、お安くお宿めします。