Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lesen Sie 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) von 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.045 Zeichen · 322 Bildschirme
旧聞日本橋
これは信者の婦人が楽器入りで、白装束、緋の袴、下げ髪で踊るのだった。なにしろ物見高い土地だから人だかりはすぐする。
勝川おばさんが隠れてから十年もたったある日、大丸の向側の家で天理教の踊りがあった。私の下の方の妹たちが通りかかりに覗いて見たら、広い店中祭壇にして、片側に楽人がならび、明笛だの、和琴だの交って、その中には湯川一族の、鉱山から逃出して帰って来た連中たちの顔が見えた。もっとよく見ていると、緋の袴で踊る少女が、あの戸板店のおせんべ屋夫婦の二女だったので、母に聞えては悪いもののように、帰ってきてからそっと私にだけきかせた。
「そうっといって御覧なさい。今ならまだやってる。」
だが、あたしには見にゆけなかった。言わなくても母たちは、勝川へ藤木の二女がずっといっているという事はしっていたのだった。
さすがの花菊も、もうたいへんすたれ果てた年となっていたであろうが、お角力は影の形体を離れぬように、いつもぴったりと附いていた。御直参ならずものたちは口が悪いから、宅などへくると、
「お角力はやっぱりいるさ。」
といって、
「あの角力も妙な男だよ。立派な図体をして、なんでまあああしているのかねえ。