Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあんよめもんどう
明暗嫁問答
山本 周五郎
Lesen Sie 明暗嫁問答 (めいあんよめもんどう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.984 Zeichen · 43 Bildschirme
のは榊ですね、実にいい樹ですね、こう……なんて云いましょうか、古風で、渋くって」
「えへん、えへん」老人はそこを離れた。
「渋いうえに地味で、地味な中にこう……ちょいとしたところがあって、榊というものがこんなに育つとは知りませんでした」
「いいかげんにしろ、地味な中にちょいとしたところとはなんだ、なにがちょいとするんだ、だいいち盆栽に榊などを作りはせん」
「ではこれはなんでございますか、檜ですか」
「こいつ、この」勘太夫は眼鏡をむしり取った、それからすぐにまた掛けた、「榊でないといえば檜かなどと、葉を見ろ葉を、それは槇だ、高野槇だ、一般に槇などという木は盆栽には作りにくいものだ、それをわしが苦心してそれまでに仕立てたんだ、よく覚えておけ」
「こっちのはなんですか」けろりとしたものだ。
「う……知らん」
「はてなんだろう、こうっとああわかりました、これはご自慢の真柏です、こんどは当ったでしょう、いかがです」
「きさま当て物をしに来たのか、それが真柏ならいったいどうしたというんだ」
「してみれば」と彼はにこにこ笑う、「つまり私にも材木の、いや植木の一つや二つは、まんざらわからない