Japanische Klassiker mit Furigana
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めいあんよめもんどう
明暗嫁問答
山本 周五郎
Lesen Sie 明暗嫁問答 (めいあんよめもんどう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.984 Zeichen · 43 Bildschirme
女にしても彼が高滝家の跡取りだというところに眼をつけたので、あわよくば千石の奥に直るか、そこまでゆかずとも金になると見込んでのことに相違ない、とすれば一年のあいだ監視していて、適当な時に処置をすればよい、そう思ったのであった。……お笛は茶室に独りで起き臥しするようになった、侍も千石になると奥と表がきまっているから、多勢の家士たちにもお笛のいることはわからない、茶室は四条流の風雅な泉石を前にし、松林と竹籔とにとり囲まれた閑静な場所で、露次口から蹲石のあたりまで石で畳んである。勘太夫はよくそのあたりまでゆくことがあった。いつも独りで茶をたのしんだ癖がぬけないのである。蹲石までゆくと茶室の塞がっていることを思いだし、ふきげんに顔をしかめて戻るのだった。
半月ほど経った或る日、勘太夫が盆栽いじりをしていると、いつの間にかお笛がやって来て、「お手伝いを致しましょう」と云った。見るとしゃんと裾をからげ襷をかけ、水手桶を提げている。どうするかと思って黙っていると、盆栽の鉢を一つ一つ洗い始めた。「そんなことをしたことがあるのか」
「いいえ初めてでございます」