Japanische Klassiker mit Furigana
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とけいとよっちゃん
時計とよっちゃん
小川 未明
Lesen Sie 時計とよっちゃん (とけいとよっちゃん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.066 Zeichen · 11 Bildschirme
五
五
だんだん地震も静まった時分、みんなはめいめいの家へはいりました。よっちゃんも家へはいって内の有り様を見てびっくりしました。壁が落ちたり、茶だんすの上にあったものが落ちてこわれたり、ころがったりしていたからです。
円い、白い顔の時計も、たたみの上へ、ひっくりかえっていて、ガラスが微塵に破れていました。「まあ、まあ……。」といって、お母さんは時計を取り上げて、茶だんすの上へのせられました。よっちゃんは、ガラスのなくなった時計を、だまってめずらしそうにながめていました。しかし黒い、長い針は、もとのように、ついていました。その日から時計の針は前のごとく、動きはじめました。よっちゃんは、当座は、いままでのように、おちついて、昼寝も、お母さんに抱かれながらするようになりました。そして、目がさめると、「チョット、チョット。」と、頭の上で、時計が呼んだのであります。時計の白い円い顔の上には、ガラスがなくなって以来、まだ、新しいガラスが、はまっていませんでした。よっちゃんは、なにを思ったか、お母さんの針箱をふみ台にして、それへ上がって、時計の白い顔を不思議そうにながめていたのです。