Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あらしのなか

暴風雨の中

山本 周五郎

Lesen Sie 暴風雨の中 (あらしのなか) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.339 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

顔には悲しみとも苦痛ともとれる、一種の絶望的な表情がうかび、眼には涙が溜まっていた。ひと際つよく、ずしんと家が震動した。また材木でも流れて来て当ったのだろう、佐平という男はびくりとした。

「貧乏人は貧乏だというだけで、自分から肩身を狭くしている」三之助は云った、「世間だって貧乏人などは相手にしやあしねえし、相手にされねえことは自分たちでよく知ってるんだ、血をしぼられるような非道なめに遭っても、お上へ訴えて出るより自分で死んじまう、どこへ出たって貧乏人の云うことなんぞとおりゃしねえ、金があって、ちゃんと暮している者にはかなわねえということを知っているからだ、おれもよく知ってる、おふくろが握り飯五つ取って泥棒と云われたのは、飢えていたからだ、おれたち一家が飢えてもいず、そんなに貧乏でもなかったら、たかが握り飯の五つくれえお笑い草で済むんだ、おらあ、……仁兵衛をやった、生かしてはおけなかった、そういう弱い貧乏人の血をしぼり、娘を売らせ、裸で放り出し、おもい余って三人も死なせやがった、生かしておけばこれからもするやつだ、おらあやらずにいられなくなってやった、それだって善いことをしたとは思やしねえ、決してそんなことは思やしなかった、だからこうして、この家と一緒に身の始末をしようとしたし、おめえが来ればおとなしく捉まり