Japanische Klassiker mit Furigana
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みいらのみみかざり
木乃伊の耳飾
国枝 史郎
Lesen Sie 木乃伊の耳飾 (みいらのみみかざり) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.905 Zeichen · 12 Bildschirme
ドイルス博士の葬式は極めて質素に行われた。そして葬式が済むと直ぐに、博士が是れ迄に蒐集した、沢山の考古的材料はすべて大英博物館へ、惜気もなく寄附されて了ったのである。勿論、例の耳飾も、寄附されたものの中にあったのである。
寄附された埃及の耳飾は、大英博物館の硝石箱の中に、守衛の一人に看視されて、暫時の間は無事であった。然るに或日、土耳古人らしい、二人の男が見物に来たが、その中の一人は守衛を相手に、世間話をやり出した。そのうちにポケットからパイプを取り出し「スミルナ出来の薄荷パイプ、一つ進呈いたしましょう」斯う云って守衛に手渡した。守衛は辞退しながらも、パイプを一吸吸って見た。と、それが手段であったと見え、守衛は深い眠に墜ち、目覚めた時には土耳古人も、耳飾も何処へか失われていた。
耳飾紛失のこの事件は、翌日新聞に発表され、英国中の問題となったが、耳飾の行方も土耳古人の行方も、ドイルス博士の死因と同じく何んの手掛りも得られなかった。
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「まあ素晴らしい耳飾! 幾万円出したって惜しくはない! けれどほんとに惜しいことね、一つしか無いじゃありませんか」