Japanische Klassiker mit Furigana
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やりがたけだいさんかいとざん
槍ヶ岳第三回登山
小島 烏水
Lesen Sie 槍ヶ岳第三回登山 (やりがたけだいさんかいとざん) von 小島 烏水 (こじまうすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.115 Zeichen · 11 Bildschirme
槍の穂も鼻ッ先に近くなって、崩壊した岩石が折り重なっている、石角を伝わって、殺生小舎へ取りついたが、これでも四人位は泊まれるらしい、強いて詰めれば、八九人は入らぬことはないそうだ、既に今年も泊まった人があると見えて、偃松の半分焦げた枝や炭が、狼藉している、小舎の屋根に近いところにも、雪の石小舎がある、ここにもまさかのときには、二人位は寝られそうだ。
槍ヶ岳から下った山稜伝いの、横尾根の外から、穂高山が手に取るように、肩幅の闊い輪廓を見せる、嘉門次は穂高の方を頤でしゃくって「あれ行くずらえ」と教えた、穂高山の三角測量標をここから見ると、一本の棒が立っているだけだ、「一本切りだ、風でってじゃて、一本ほか無えだ」と、彼はこう言った、そうして「又一本立てよう」と休息の合図をした。(立ちながら休むときは、脊の担い梯子へ、息杖を当てがって、肩を緩めるので「一本立てる」というのである。)
殺生小舎から槍ヶ岳までは、猟師仲間で八丁と言ったものだそうだが、今じゃそうは無いと言うことだ、ここから上りにかかると、いい加減に疲労れ初めた一行は、足の遅速に従って、離ればなれになる、私は短気な性分だから、むやみに路を貪って、先になった、そうして傍で見ると、存外に鈍い