Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうねんぎょうでん
法然行伝
中里 介山
Lesen Sie 法然行伝 (ほうねんぎょうでん) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 66.110 Zeichen · 131 Bildschirme
僧正「貴僧はその道の先達でござる故、定めて思いたつものがあるでござろう。それをお示し下されたい」
法然「左様、それは自分の為には少しは思い定めたこともあります。ただ早く極楽の往生をとげることでございます」
僧正「その往生というのがなかなかとげ難いことだから、そこでお尋ねをして見たのだ。どうしたら容易く往生が出来るものかいな」
法然それに答えて、
「成仏ということはなかなかむずかしいが、往生は得易いことだと思います。道綽や善導の言葉に依れば、仏の願力を強縁として乱想の凡夫も浄土に往生することが出来るのでございます」
と、その日はそれだけで別条もなく、法然は帰って了ったが、その後で顕真座主がいうのに、法然房は智恵は深遠だけれども、どうも人間に聊か偏固な欠点がある。
法然は顕真座主のこの言葉を聞いて、
「人間というものは自分の知らないことには必ず疑心を起すものだ」
この言葉を又顕真座主に告げる者があった。そこで顕真が、「なる程そう云われて見ればそうだ。わしは今迄顕密の学問に稽古を努めたけれどもこれはまあ名利の為といってもよろしい。至心に浄土を志したということもないから道綽や善導の釈義も窺っているとはいえないのだ。