Japanische Klassiker mit Furigana
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かいいき
海異記
泉 鏡花
Lesen Sie 海異記 (かいいき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.223 Zeichen · 37 Bildschirme
」と強がりたさに目をる。
女房はそれかあらぬか、内々危んだ胸へひしと、色変るまで聞咎め、
「ええ、亡念の火が憑いたって、」
「おっと、……」
とばかり三之助は口をおさえ、
「黙ろう、黙ろう、」と傍を向いた、片頬に笑を含みながら吃驚したような色である。
秘すほどなお聞きたさに、女房はわざとすねて見せ、
「可いとも、沢山そうやってお秘しな。どうせ、三ちゃんは他人だから、お浜の婿さんじゃないんだから、」
と肩を引いて、身を斜め、捩り切りそうに袖を合わせて、女房は背向になンぬ。
奴は出る杭を打つ手つき、ポンポンと天窓をたたいて、
「しまった! 姉さん、何も秘すというわけじゃねえだよ。
こんの兄哥もそういうし、乗組んだ理右衛門徒えも、姉さんには内証にしておけ、話すと恐怖がるッていうからよ。」
「だから、皆で秘すんだから、せめて三ちゃんが聞かせてくれたって可じゃないかね。」
「むむ、じゃ話すだがね、おらが饒舌ったって、皆にいっちゃ不可えだぜ。」
「誰が、そんなことをいうもんですか。」
「お浜ッ児にも内証だよ。」
と密と伸上ってまた縁側から納戸の母衣蚊帳を差覗く。
「嬰児が、何を知ってさ。