Japanische Klassiker mit Furigana
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ものすごきひとくいばなのかい
物凄き人喰い花の怪
国枝 史郎
Lesen Sie 物凄き人喰い花の怪 (ものすごきひとくいばなのかい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.756 Zeichen · 12 Bildschirme
三
三
フィリッポ博士は工場を出た。
「工場も母屋も一切の物を破壊しなければなりませんな。秘密は地下にあるのですから。屋敷を掘らなければなりません! 美しい秘密! 学界の秘密! それが花咲いて居りましょう!」
博士は人々に斯う云った。再び自動車は市へ飛ばされ大勢の人夫が運ばれて来た。それらの人夫の手に依って秘密を包んだ工場も花園も母屋も破壊された。そして屋敷は掘り下げられた。最初に地下から現われたのは一町四面の硝子である。硝子を砕くとその下から一町四方を占領した広大な花園が現われて来た! その花園の美しさ! その花園の物凄さ! そこにはたった三本だけの巨大な花が咲いている。生血を塗ったような深紅の花弁は五寸の厚さを持っている。花弁の内側には白銀のように輝く針毛が生えしげり、雌蕋の太さは一抱えもあって、それを取り捲く黄金の雄蕋は海軍士官の肩章のようによじりもつれて茂っている。花の直径は三間もあろうか悉く花は上を向いて獲物を待っている巨蟒がその口をカッと開いたように花弁を広く押し開らいて空の陽の光を吸っている態は花というよりも妖怪である。
「……阿弗利加産の虫捕菫と阿弗利加産の『もうせんごけ』