Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme

Aozora Bunko

(あれまた機会が逃げてしまったよ!)

こう思われて口惜しいのであった。

民弥は不思議でならなかった。

(備前屋とは距離がへだたっている。備前屋で起こした火事の煙りが、こうも濛々とこんな所まで、侵入して来る筈はない!)

忽ち屋内が騒がしくなった。

「火事だ!」

「大変だ!」

「放火だ放火だ!」

悲鳴!

足音!

叱※(「口+它」、第3水準1-14-88)の声!

戸障子を開け、襖を蹴破り、器物を投げる音! 音! 音!

と、ワーッと叫喚が起こった。

「強盗だ――ッ」

「切り込みだ――ッ」

民弥はことごとに仰天し、

「梶子殿一大事! 何かこの宿に騒動起こり、放火強盗切り込みの類、起こりました様子にござりますぞ!」

梶子も今は色も恋も、おアズケにせざるを得なかった。

「ほんにどうやらとんでもない事件が、起こりましたようにござります……うかうかしてはいられません! ……急いで部屋を脱け出して……いいえこの宿を脱け出さねば……」

「さようさよう一刻も早く、この宿を脱け出さねばなりませぬが……何より大事は人形箱!」

「ほんにさようでございました! ……人形箱を取り出さねば! ……えいもうこうなればこんな人形、ほんにほんに足手まといな!」