Japanische Klassiker mit Furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme
早速城内から兵を出し、紀州の藩士がたと力を合わせ、青塚の郷を攻撃し、まず紀州様の御曹司、萩丸様を取り返し、明暦義党の謀叛人どもを、一人のこらず討ってとれと、一万にあまる大兵を出し……」
「何を馬鹿な!」
と三十郎は怒鳴った。
「一万とは何んだ、大袈裟な!」
「実は数百人でございますがな、お城からお侍さんが出ましたそうで。そうして青塚へ行きましたそうで。……ですから青塚はもう今頃は大戦争なのでございますよ。……ところが一方その青塚をですな、背後から攻めようといいまして、百人あまりのお城方の勢が、この村へやって参りますそうで。……ハイこの村を根拠として、二里のあなたの青塚の郷を、攻めるのだそうでございます。……あれ、人声がする、足音がする! ……お城方の勢が来ましたんで」
いかにもその時大勢の足音や、物の触れ合いぶつかり合う音や、喚き声や怒鳴り声や制止の声などが、この家の前の空地の辺から、さもけたたましく聞こえて来た。
「これこれ百姓ども炊き出しをいたせ!」
「これこれ人夫を五十人ほど出せ!」
こんな声も聞こえて来た。
梶子と三十郎は顔を見合わせたが、揃って立ち上がり部屋から出、前庭の方へ行って見た。