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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme

Aozora Bunko

と、紀州藩士の霜降小平が訊いた。

(とんでもないよ)

と梶子は思った。

(顔半面黒痣の、こんなイヤラシイ三十郎なんかと、何んであたし夫婦なものかよ)

「さあ夫婦に見えますかしら」

ひとつからかってやりましょう。……こんな考えがふと起こったので、面白そうに梶子は云った。

「いや……しかし……ご一緒ゆえ……」

と、小平も変に笑って云った。

彼らの眼にも二人が夫婦などとは、実のところちっとも見えなかったのであった。

「夫婦ではござらぬ、夫婦ではない」

不機嫌そうに三十郎が云った。

からかわれているように思われたからで。……「夫婦であればよろしいのでござるが……」

ホイホイ三十郎本音を吐いて、うっかりこんなように後をつづけた。

「厭だよ!」

と梶子はシッペ返した。

「誰が、そんな、お前さんなんかの女房に……」

「アッハッハッ」

「ワッハッハッ」

軍右衛門も小平も馬鹿笑いをしてしまった。

似ないもの夫婦のようなその二人が、甚だ似て非なる痴話喧嘩らしいものを、こんなおりからやり出したので……。

「よろしいよろしい夫婦でなければよろしい。……が、夫婦でないとすると……お二人の関係……何んでござろう?」