Japanische Klassiker mit Furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme
「義党の輩が萩丸様の御身に、危害を加えるかと案じられてねえ」
「はい、さようにござります。……つきましては誠に申しかねます儀、ご迷惑の御事とは存じまするが、あなた様におすがりいたしまして……」
「わたしに何か出来るかしら?」
「あなた様は女人のこと、何気ない様子によそおいくだされ、青塚の郷へ潜入し……」
「ああなるほど、そんなことなら出来るよ」
「彼らの本陣へ接近し……」
「ああなるほど、そんなことだって出来るよ」
「ひそかに萩丸様をお連れ出しくだされ……」
「妙案! わたしにも出来そうだよ」
「ではご承知くだされましょうか」
「やってみよう、出来そうだよ」
こなた青塚の郷においては、戦備万端ととのえられた。
嘉門と菊女と五十嵐右内とが、郷民の中の老人や子供や、女子などを率いて嘉門の屋敷の、本陣に残り守ることとし、萩丸ももちろんこの手に残った。
正面の敵に向かったのは、鵜の丸兵庫を頭とし、明暦義党の半数と、血気の郷民の三分の二であった。
そうして犬帰村の方角から来る、敵の別動隊に対しては、松浦民弥が指揮者となり、義党の同志の半数と、血気の郷民の三分の一とが、これに加わって向かうことになった。