Japanische Klassiker mit Furigana
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こはくのパイプ
琥珀のパイプ
甲賀 三郎
Lesen Sie 琥珀のパイプ (こはくのパイプ) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.109 Zeichen · 37 Bildschirme
「つまり女はそこに死んでいる男に刺されたのだね?」
「そうです」青年は簡単に答えた。
「所で男の方は自分の持っている武器で、何者かに刺されたと云う訳だね?」
「何者かと云うよりは」青年は云った。「多分あの男と云った方が好いでしょう」
満座はまた驚かされた。誰もが黙って青年を見詰めた。
「警部さん、あなたはその紙片に見覚えはありませんか?」
「そうだ」警部は、暫し考えていてから、呻るように云った。「そうだ、そう云われて思い出した。之は確にあの男の事件の時に……」
「そうです」青年は云った。「私も当時つまらない探訪記者として、事件に関係していましたが、この紙片はあの『謎の男の万引事件』として知られている、岩見慶二の室で見た事があります」
岩見と聞くと私も驚いた。岩見! 岩見! あの男がまたこの事件に関係しているのか。私も当時仰々しい表題で書き立てられた岩見事件には少からず興味を覚えて熟読したものである。成る程、それで松本は先刻手帳に控えた符号と引較べていたのだ!
私は当時の新聞に掲げられた話其儘を読者にお伝えしよう。
この会社員岩見慶二と名乗る謎の青年の語る所は恁うであった。