Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぎわく
疑惑
江戸川 乱歩
Lesen Sie 疑惑 (ぎわく) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.308 Zeichen · 37 Bildschirme
みじめなのは母親だった。母が、どんなに堪え難い辛抱をし通して来たか、それを見て、子供のおれ達が、どんなに親父をにくんだか。……こんなことをいうのはおかしいが、おれの母は実際驚くべき女だ。二十余年の間、あの暴虐を堪え忍んで来たかと思うとおれは涙がこぼれる。今おれがこうして学校へ通っていられるのも、一家の者が路頭に迷わないで、ちゃんと先祖からの屋敷に住んでいられるのも、みんな母親の力なんだ」
「そんなに、ひどかったのかい」
「そりゃ君達には、とても想像も出来やしないよ。この頃では、殊にそれがひどくなって、毎日毎日あさましい親子げんかだ。年がいもなく、だらしなく酔っぱらった親父が、どこからか、ひょっこり帰って来る。――親父はもう、酒の中毒で、朝から晩まで、酒なしには生きていられないのだ。――そして、母親が出迎えなかったとか、変な顔つきをしたとか、実にくだらない理由で、すぐに手を上げるんだ。この半年ばかりというもの、母親はからだに生傷が絶えないのだ。それを見ると、兄貴がかんしゃくもちだからね――歯ぎしりをして、親父に飛びかかって行くのだ……」
「お父さんは、いくつなんだい」