Japanische Klassiker mit Furigana
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ねぎさまみやた
禰宜様宮田
宮本 百合子
Lesen Sie 禰宜様宮田 (ねぎさまみやた) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.662 Zeichen · 68 Bildschirme
憤りでブルブルと声を震わせ、吃りながら、番頭の前へずり出して噛みつくように叫んだ。
「云う事うにもことう欠えて、まあ何んたらことう吐くだ!
何ぼうはあ貧乏してても、もとあ歴として禰宜様の家柄でからに、人に後指一本差さっちゃことのねえとっさん捕めえてよくもよくも……
よくもよくもそげえな法体もねえことを吐かしてけつかる!
何ぼうはあ」
真青な顔をして、あの黒子を震わせていた禰宜様宮田は、気を兼ねるように、猛り立つお石の袂を引っぱった。が彼女はもう止められないほど気が立っている。
邪慳に彼の手を払いのけるとまた一にじり膝行り出て、
「何ぼう、はあ金持だあ、海老屋の婆さまだあと、偉れえことうほぜえても、容赦なんかしるもんけ!
祈り殺してくれっから、ほんに、
俺らほんにごせぇひれる!」
と一息に怒鳴ると、発作的に泣き始めた。
禰宜様宮田は、すっかりまごついた。当惑した。
云わなければならないことがたくさん喉元まで込み上げて来ている。
けれども、どうしても言葉にまとまらない。何とか云わなければならないと思う心が強くなればなるほど、彼の舌が強ばって、口の奥に堅くなってしまう。