Japanische Klassiker mit Furigana
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ねぎさまみやた
禰宜様宮田
宮本 百合子
Lesen Sie 禰宜様宮田 (ねぎさまみやた) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.662 Zeichen · 68 Bildschirme
四
「……俺ら……俺らすんだら……」
と、云うや否や押しかぶせるように、
「何? 承知する?
ああそれでようよう埒が明くというもんだ、さあ、そんならこれにちょっと印を貰いましょうか」
番頭は、包みのうちから何か印刷したものを出して、禰宜様宮田の前に置いた。
取り上げては見たが、どうしても読めない。
字の画が散り散りばらばらになって意味をなさないのを、番頭に助けられながらそれが小作証書であるのを知ったときには、もう一層の絶望が彼の心を打った。
が、もう何ということもない。
二度も三度も間違えながら筆の先をつかえさせて名前を書き入れると、彼は黙々として印を押した。
四
その田地――禰宜様宮田が実に感謝すべき御褒美として、海老屋から押しつけられた――は、小高い丘と丘との間に狭苦しく挾みこまれて、日当りの悪い全くの荒地というほか、どこにも富饒な稲の床となり得るらしい形勢さえも認められないほどのところであった。
破産までさせられて、自棄になった彼の前の小作人が半ば復讐的に荒して行ったのだともいう、石っころだらけの、どこからどう水を引いたらいいのかも分らないように、孤立している田地を見たとき、禰宜様宮田は思わず溜息を洩した。