Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

十八

可愛いとこがあるやないか」

「そら、六年もいられて見ると、自分の娘と一緒やわ。狡いとこもあるけど、継子育ちのようなひねくれたとこがのうて、素直で、情愛があって、つくづく厄介な女や思いながら憎む気イせえへんねん。やっぱりあの娘は人徳があるねんな」

十八

大黒屋から浜屋の座敷へ引き揚げて、姉は夕方まで話して帰ったが、子供を助けて貰ったことからすっかりお春に打ち込んでしまった彼女は、その労を犒う意味もあって、この際お春とお久とを日光見物に行かしてやりたいがどうであろう、と云う提議をした。姉は、実はお久が大阪へ帰りたがるのを引き留めるために、そのうち日光へ行かしてやるからと云う条件を附けたのであるが、恰好な同伴者が見付からないので、延び延びになっていたのである、それで、ちょうど好い折であるから、お春どんに附き合うて貰おうではないか、あたしも日光は知らないけれども、浅草から出る東武電車とやらに乗れば、降りてからバスの連絡があって、東照宮から華厳の滝、中禅寺湖まで見物して日帰りで行って来られるそうな、兄さんも是非そうしてやってほしい、費用はあたしの方で出さして貰うと云っている、と、そう云うのであった。