Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
と書いてあるのやて。写真で見ると、その家云うのは大した邸宅で、お城のように立派なんやそうな」
「大物を掴まえたもんやわな。―――どうせよぼよぼのお爺さんやろうな」
「ところがそれが、三十五で初婚の人やて」
「ほんまかいな」
「欧羅巴へ行ったらあたしきっとお金持の男と結婚します、見てて下さい云うてたけど、とうとう目的を達したんやわ」
「いつやったか知らん、日本を立って行ったのは? まだ一年にもならへんやないの」
「そうやわ、去年の三月の末やったわ」
「そしたら、やっと十箇月にしかなってえへん」
「英吉利に渡ってからは半年ぐらいと違うか知らん」
「半年でそんな相手を見付けるなんて、えらいもんやわな。やっぱり美人は得やなあ」
「美人云うてもカタリナぐらいなのん何ぼでもいるやないの。英吉利云う所は美人のいない所かいな」
「キリレンコさんやお婆ちゃん英吉利へ行かはるのん」
「行かんらしいわ。―――お婆ちゃんが、自分等見たいな見自目な暮ししてたもんが出かけて行ったら娘の耻や、日本にいたら何も知られんで済む、云うてはるねんて」
「ふうん、西洋人でもそう云う気持あるねんな」
「そうそう、前の旦那さんとの間に出来た娘な、あれはあんじょう話がついて、自分の方へ引き取ってる云うこッちゃけど、………」