Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
「あちらへ入らっしゃいましたけど、………二階ではございませんでしょうか」
「雪子ちゃん、電話に出やはったん?」
「はあ、お出になりました」
「直ぐ出やはったん?」
「いいえ、あのう、………御寮人さんをお待ちになっていらっしゃいましたけど、お帰りにならないもんですから、………」
「長いことしゃべってはったん?」
「ほんちょっとの間、………一分間ぐらいでございます」
「いつ切れたん?」
「たった今でございます」
幸子が二階へ上って行くと、雪子はひとり習字の机に凭りかかってお手本の折本を手に取ったまま、それを見るような恰好をしてうつむいていた。
「橋寺さんの電話、何やったん」
「今日四時半に阪急の梅田でお待ちしてるよって、お出かけになりませんか云やはるねん」
「ふうん、二人で散歩でもしよう云やはるのんやろか」
「心斎橋でもぶらついて、何処ぞで御飯たべたい思いますが、附合うてくれませんか、云やはるねんけど、………」
「雪子ちゃんどない云うた?」
「………」
「行く云うたん?」
「いいや」
と、曖昧に、唾吐を呑み込みながら口の内で云った。
「何で?」
「………」
「行ったげたらええやないの」
結婚の話の進行中に、その相手の男、―――而も二三度しか会ったことのない男と、二人きりで町を散歩するなんと云うことを、日頃の雪子が承知する筈のないことは、彼女と云うもの