Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
二十四
とか云うことをよく云っておられるが、「バアテン」とは何のことだろう、と云うので、その男が神戸の何処かの酒場に勤めるバアテンダアであるらしいことは見当が付いたけれども、それ以上のことは婆やも全然知らないと云うので、深くは追究せずにしまった、と、そうお春は云うのであったが、その話のついでに分ったことは、妙子が相当な大酒飲みであることであった。彼女はいつも幸子たちの前ではせいぜい過しても一二合ぐらいなのであるが、婆やの話だと、西宮の家で奥畑と飲む時は日本酒なら七八合、ウィスキーなら角罎の三分の一は平気で空ける、なかなか強くてめったに醜態は演じないけれども、たまに何処で飲んで来るのか、ぐでんぐでんに泥酔して奥畑に介抱されながら帰って来ることがあり、それが最近はだんだん頻繁になって来ていたと云うことです、と云うのであった。
二十四
お春の話を幸子が此処まで聞き終るのには、多大の忍耐を要したことは云う迄もない。話の途中で彼女はしばしば自分の顔が赧くなるのを感じ、はっとして我と我が耳を掩いたくなったり、お春どん、もう止めて! と、覚えず手を挙げて制したくなったりした。