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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme

Aozora Bunko

………それもまあよい、あたし等夫婦が世間へ対して面目玉を潰すだけならまだしも、雪子ちゃんの将来を滅茶々々にしてやろうとでも云うのだろうか。………実際、この妹はどうしてこんなに二重にも三重にもあたし等姉妹を苦しめなければ済まないのだろう。………今年の春の大病の時にだって、どんなに雪子ちゃんが献身的に看護に努めたか。雪子ちゃんのお蔭で助かったようなものだと云うことが分っていないのであろうか。あたしは又、さすがこいさんもあの時のことなどが身に沁みていればこそ、その恩返しをするつもりで昨日の会に座を取り持ってくれたのだろうと思っていたけれど、そんなことは買い被りだったのだ。昨夜あんなに燥いだのは、ただ訳もなく酔っ払っていただけなのだ。………この妹は自分のことより外に何も考えない人なのだ。………

幸子が憤慨に堪えないのは、こう云う風に幸子の立腹することも、貞之助の機嫌を再び損ずるようになることも、雪子が殆ど測り知れない災難を蒙むることも、何も彼も計算に入れて見た上で、それでも結局非常手段を取る方が自分のために得策であると考えた、いつもの妙子の冷静な判断と心臓の強さであった。