Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
貞之助は断られるに極まっているなら先手を打って此方から断ってやったらどうか、そんな相手に対しては此方も馬鹿にされないようにした方がよい、などとも云ったが、それもそう云って見るだけで、そう云うことは菅野家や本家に対しても出来る筈のものではなかったし、それに、何の彼のと云っても幸子はまだ、ひょっとしたら、―――と云う希望を一縷腹の中に秘めていたのであった。が、夫婦が兎角の思案に耽る暇もなく、幸子の帰りを追い駈けるようにして直ぐに菅野未亡人から次のような手紙が来た、―――
一筆申上げ候、先日は遠路わざわざお越し下され候処田舎のこととて何の風情も無之まことに失礼仕候何卒これにお懲りなく又この秋には皆様にて茸狩においで下されたくお待ち申上げ候
さて本日沢崎氏より別紙の如く申越され候に付お目に懸け候折角お骨折り申上げ候甲斐もなくわたくしの微力にて斯様なる結果と相成何ともお詑びの申上げようも無之幾重にもお赦し下されたく候尤も過日忰より名古屋の知人へ聞合せを依頼致し置き候処昨日返事参り、それに依ればたとい先方にて懇望致され候とも其方様の思召如何にやと存ぜられ候節も有之格別惜しき縁談にては御座なく候ただ其許様始め皆々様に御足労相かけ候段何ともお気の毒様にて申訳も無之候末筆ながらくれぐれも雪子様へ宜しく御伝言被下たくお願い申上げ