Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たいない
胎内
三好 十郎
Lesen Sie 胎内 (たいない) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.766 Zeichen · 136 Bildschirme
佐山 ……(不意にニコッと笑う)フ、フ、フ! (なんの皮肉も含まない低い笑い声)
村子 ……(その笑顔を見守っている)
佐山 死ぬ間ぎわに、それをいうんだなあ、みんな。
村子 あんたには、わかっているんでしょう、それが?
佐山 わからんよ。
村子 じゃ、どうして、そう落ちついておれる?
佐山 ……君だって落ちついてるじゃないか。
村子 落ちついてなんかいない。
佐山 俺だって落ちついてなんかいないよ。
村子 ちがうわ。
佐山 ……ただ、まるモウケだって気はする、生まれて来てさ。意味はわからんけど。そうだろう? 今まで、こうしてやって来た。たいがいイヤな、やりきれないことばっかりだった。だけど、シミジミ、ああよかったと思ったことが一度や二度はある。現に今、俺あ、そう思ってるんだ。……生きてるってことあ、じっさい、良いもんだ。それも、自分一人だけじゃなく、こうして君やこの人――ほかの人間と、いっしょに生きてるってことあ良いじゃないか。酒もある。チットだけど。……こいつ、まるモウケだもんなあ。
村子 だけど、――だけど、間もなく、なんなのよ――?
佐山 ……
村子 なんか、先に希望がなくちゃ、生きては行けない。