Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
「学問武芸を望まぬとしたら、此の世の望みは何でござろう」
と、呉羽之介は、いくらか反抗するように、しかし好奇心に充たされた目つきになってたずねました。
片里はあくまで相手に自説を承認させようとして、
「美くしく、若いそなたの望みとすべき、楽しみ、よろこびのたぐいは、数うるにいとまのないほどじゃ。そなたはまだ気がつかぬかも知れないのう。されど、そなたと袖振り合う女子という女子は、たとえば町家の小娘も、そぞろ歩きの遊びめも、大名高家の姫ぎみも、心からウットリとせずにはいられぬのだ――」
と、言いかけた時、今まで熱心に絵筆をふるっていた露月は急にあとをふり向きました。
「呉羽之介どの、片里どのの言葉ご用心なされ――学は古今に渡り、識百世を貫ぬく底の丈夫なれど何を拗ねてか兎角行も乱れ勝ちな人ゆえ、この人の言うことなぞ信用はなりませぬぞ」
「これはまた聖人どののお叱りか――」
片里は親しい友人の罵倒をかるく笑い消して、
「呉羽之介どの、わしの言葉がいやしいとて、一がいにおさげすみになられぬがよい。とかく世の中では真実のことは蔽いかくされ、虚偽がもてはやされる――しかしながらくれぐれも、わしがそなたに申して置きたいのは、そなたのその美くしさ、その若かさをば大切にして、決して無駄のないようにいたされたがよいと申すことじゃ。