Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
結城縞の着付に八反の三尺帯を鉄火に締めた、二十歳程のいなせな男――それはお春に三つましの兄人で、十七の時から鳶人足の仲間にいたが此の頃船乗りの知辺を頼って、千石船の舟子となり、明日にも江戸から遠州灘を乗り切って大阪港へ下る事となり、暫しの別れを告げるために家へ帰ったものでありました。
「やれ妹もいてくれたか。いよいよ船出も迫ったゆえ、今宵は鳥渡暇を貰って、母さんに別れに来た」
「兄さん折よくあったぞえ。もう少しでわしは留守になるところ……もしそのあとへお前が来て、このまま当分逢われないことになったなら、屹度兄さんを恨んだわいなあ」
お春は着更の手を止めてなつかしげに兄人を眺めるのです。
「ほんに其方も初めての遠い船出じゃ程に、よう気をつけてたもれのう。わしゃこうして此頃は金刀比羅さまを神棚へかざり毎日信心しています」
母は老の眼をしばたたいて、
「たよりになる男の子は其方一人、随分堅固で帰ってたもれ」
「あはは、生死は畳の上でも解らぬこと、灘を乗切る船が沈むとは限りませぬ。わしの身は案じてたもるな、大丈夫。じゃがな、母さん」
とお春の兄は、何か急に真顔になって眉をひそめ、