Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
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成程ひと目見流しただけでは、どんな変化があるか解らないまでに、絵姿の面貌は相変らず美しく姿は相変らず清楚としています。然しその眼元はあの無垢な光を失って一種鋭どい酷薄な光りを帯び柔しく綻びかかった花の莟のようであった唇の辺りには、妙に残忍な邪慳な調子が表われているのです。
「おお、一体こりゃどうしたものじゃ」
呉羽之介は戦慄しながら、なおもその絵姿に吸いつけられたように眺め入っていたが、やがて何やら思い付いたらしく、
「ああ、何という恐ろしい事だろう」
と呟きつつヘタヘタと其処に坐って頭を抱えてしまいました。
呉羽之介は此の絵姿が仕上げられた時、あの露月の庵で我を忘れて無宙に祈誓をしたことを想い出しました。おのが姿の世に優れて美しいのに気が付いた驚きと同時に、此の姿も年経るに従って老い衰えてしまう事のあまり口惜しさに、あの時悪魔魔神に祈って、どうぞこの絵姿をおのが身の代りに老い萎たれさせ、変化させ、そしてこの身を常若でいさせてくれたならば、未来は地獄にも落されようと誓ったのであった――それを呉羽之介は思い出しました。そして今更言い表わし難い恐怖の感じに身を震わしているのでした。