Japanische Klassiker mit Furigana
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はですがたまんねんわかしゅ
艶容万年若衆
三上 於菟吉
Lesen Sie 艶容万年若衆 (はですがたまんねんわかしゅ) von 三上 於菟吉 (みかみおときち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.800 Zeichen · 67 Bildschirme
若衆ぶりの立姿を描いたものだが、おお其の若衆の顔の恐ろしさ。眼は邪慾の光に物凄く輝き、額には疲れと恐怖の皺がたたみ、口元は色情の罪の歪みに引歪められて、毒々しい真紅な唇が妖怪らしく蒼ざめた顔色と物恐ろしい対照を作り、迚も人の姿とは思われぬ、まるで悪魔の姿でした。
「此れは何じゃ……テモ恐しい」
露月の詞を呉羽之介は嘲笑って、
「其方は覚えていやらぬか――今より八年前、其方が描いた私の姿じゃ」
露月は云われて初めて気が付いた。成程この絵姿の気付なら手にした白つつじなら、あの時自分で描いた呉羽之介の絵姿に相違ない。しかしこの顔はどうした訳……。
「其方があの時私の絵姿を描かなんだら、私も何も悪魔と親類にならずともよかったのじゃ。こう言ったら思い出さりょう」
呉羽之介は意地悪い声音で、
「あの時其方があのように私の姿を美しく描いて見せ、片里どのがさまざまと私の心を煽ったゆえ、私ははじめて自分の姿が世の万人にすぐれているのに気がついて、その折角の美しさが、年と共に衰えゆくのを口惜しく思い、哭き乍ら悪魔を呼んで、どうぞこの絵姿をわが身の代りに年寄らせ、わが身を常若であらせてくれえと祈ったのを、其方は忘れて了われたか。