Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
Lesen Sie 貞操問答 (ていそうもんどう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.240 Zeichen · 399 Bildschirme
「僕が、あの人をほめては、いけないんですか。」と、タジタジしながら云った。
「いいえ。お賞めになっても結構ですわ。でも、私とマダムと対立でもしているようにお考えになってはいやですわ。」と、新子は云った。
木賀は、新子の慎みぶかい予防線に、感心しながら肯いた。
新子は、自分が準之助氏から、ある危険を感ずるように、他人の眼にも、それが露わに映っているのかと思うと、いやだった。
だから、子爵のそうした観察にハッキリ抗議したのである。
きのうなんか、わずかに傷ついただけなのに、あの方はあんまり、あわてすぎていた。
(やっぱり、あんな不当な謝礼は、頂くのではなかったかしら)金銭の収受は、男女の間をたちまち接近させるものではないかしら、と思ったりした。
白樺の繁みをぬけて、三人が母屋に近づいた時、バルコンの上で、お茶を飲んでいる準之助夫妻を、小太郎が、いちはやく見つけて、
「パパとママが、あすこにいるよ。」と、遠くから指さした。
前川夫妻は、まだこちらに、気が付かないようだった。
「とても、円満な夫婦のようじゃありませんか。」と、木賀子爵が、微苦笑しながら云った。
「ご円満なのでしょう。