Japanische Klassiker mit Furigana
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
Lesen Sie 貞操問答 (ていそうもんどう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.240 Zeichen · 399 Bildschirme
「美沢さん、家へ送って下さるんでしょう?」
「そうね。遅くなったからな……」
新子に会えば、この上遅くなるし、それに新子の家では、姉妹達がいて、思ったことも話せないし……と美沢は考えた。
「ウソつき!」水だまりをよけながら、美沢の肘に、すがっていた美和子の手に重みが加わった。
「あした、八時から練習があるんですよ。明後日放送だもんだから……」
「あなた先生よしたの本当?」美和子はまだ半信半疑であったらしかった。
「本当ですとも。」
「いいわね。私、大賛成だわ。美沢さんは、天分があるんですってね。」お世辞ではあろうが、新子の手紙よりはズーッとうれしかった。
二人は、バスの停留場に出ていた。
「これから、銀座へ出ても、もうお店起きてないかしら?」
「まだ大丈夫ですよ。」
「ねえ、美沢さん。一しょに銀座へ行かない?」
「何か用事があるのですか?」
「靴下を買うのよ。これ穴が開いているんですもの。お姉さま、お金ちっとしかくれないから、一円五十銭のを買うの。美和子悲しいわ。」見栄もなく、正直になげくので、美沢は何となくいじらしくなった。
「でも、僕はあした早いから……」
「いいじゃないの。