Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みがわりのはなよめ

身代りの花嫁

野村 胡堂

Lesen Sie 身代りの花嫁 (みがわりのはなよめ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.685 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

「えッ、――それは初耳だ。がそれだけでは、氏家さんを助けられませんよ」

「氏家さんは潔癖な方で、自動車を運転する時、素手でハンドルを握るような事はしないんですって。手袋をして居れば、前の窓ガラスが壊れても、手の甲へあんな傷は受けませんね」

「フーム」

勇美子の推理は、いよいよ馬鹿に出来なくなりました。

「それから、あの晩十時から十一時の間、氏家さんが東京駅のプラットホームに居るのを見た人があるんです」

「何? それは本当ですか。じゃ、なぜ氏家さんはそれを黙ってたんでしょう」

と石井弁護士、

「きまりが悪かったんですワ。始は氏家さんも、詩子お姉様の新婚旅行を送るつもりで東京駅へ来たんでしょうが、いろいろわけがあって、人に顔を見られたくなかったんでしょう――昌子お姉様が(弟はあの晩東京駅へ行って居たかも知れない。人に隠れて、そっと詩子さんを見送るつもりだったかも知れない)って仰しゃるんです。だから私達はすぐ東京駅へ行って、その晩プラットホームに居た駅夫さんを探し出して聞いたんです」

「昌子さんもそれを見たのですか」

「いえ、停車場に氏家さんの居るのを見たのは、東京駅の駅夫さんですワ。