Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんかい
迷信解
井上 円了
Lesen Sie 迷信解 (めいしんかい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.601 Zeichen · 96 Bildschirme
されど、狐に諸動物にすぐれたる霊知のあることは、決して信ぜらるるはずはない。
つぎに、心理的方面につきて人の心の状態を見るに、狐に誑惑せらるる場合には、必ずいろいろの事情が伴っておる。例えば、深夜野外を独行するとき、または薄暮、深林の中を通行するとき、あるいは狐が住すると伝えらるる場所に通りかかりたるとき、あるいは酔後東西を弁ぜず、もしくは精神の疲労せるときに、多く狐惑を現ずるものである。かかる場合に、その人の心に狐惑の疑念を起こさば、たちまち自ら迷って方向を失い妄想を浮かべ、狐惑の状態に陥るは当然のことにて、毫も怪しむに及ばぬ。虚心平気、知識に長じ、思慮の深き人には、いまだかつて狐惑にかかりしを聞かぬ。また、無我無念の小児にして、狐狸のなにものたるを解せざるものも、狐に誑惑せられし例がない。されば、狐惑は人の自ら招くところなるに相違ない。かの道なき所に道あるように覚え、水ある所に水なきように思い、狐に左右せられて進退するなどは、狐を恐るるより疑心暗鬼を生ずるに至り、一時の幻覚、妄境を現ずるのである。そのくわしき説明は、心理学を研究せねばならぬ。