Japanische Klassiker mit Furigana
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しぜんかいのきょぎ
進化と人生(下)
丘 浅次郎
Lesen Sie 進化と人生(下) (しぜんかいのきょぎ) von 丘 浅次郎 (おかあさじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.568 Zeichen · 109 Bildschirme
百姓がときどきこれを真の枝と間違えて土瓶などを懸けると、もとより柔かい虫のことゆえ、グニャリと曲がり、そのため往々土瓶を破ってしまうことがあるので、この虫を一名「土瓶破り」という地方のあるのはもっともなことである。これらは決して珍しい現象ではなく、昆虫類ではきわめて普通なことで、蛾の類などには樹の皮にまぎらわしい色彩、斑紋を有するものがいくらもある。現在そこにいながら、あたかもおらざるごとくに装うて、敵の攻撃をのがれるのであるから、あたかも宅にいながら、借金取りの攻撃をのがれるために不在を装うのと同じで、いずれもまぎれのない詐欺である。
また動物には他物に身を似せて餌となるべき動物を引き寄せるものがある。樹の葉の上を徘徊する一種の蜘蛛は身体の色が全く鳥の糞のとおりで、足をちぢめて静止しているときには真の鳥の糞と区別することが困難である。しかしながらもしそこへ蝶が飛んできて、鳥の糞と誤ってその上にとまると、蜘蛛はたちまちこれを捕え殺して血を吸うてしまう。また同じく樹の葉の上にいる蜘蛛に「蟻蜘蛛」と名づける一種があるが、これは身体の形状も、色の具合も全く蟻のとおりで、一見したところでは蟻そのままである。