Japanische Klassiker mit Furigana
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のわき
野分
Lesen Sie 野分 (のわき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.508 Zeichen · 189 Bildschirme
僕の恋愛観と云う表題の下に中野春台とある。春台は無論輝一の号である。高柳君は食い欠いた焼麺麭を皿の上へ置いたなり「僕の恋愛観」を見ていたがやがて、にやりと笑った。恋愛観の結末に同じく色鉛筆で色情狂※ と書いてある。高柳君は頁をはぐった。六号活字はだいぶ長い。もっともいろいろの人の名前が出ている。一番始めには現代青年の煩悶に対する諸家の解決とある。高柳君は急に読んで見る気になった。――第一は静心の工夫を積めと云う注意だ。積めとはどう積むのかちっともわからない。第二は運動をして冷水摩擦をやれと云う。簡単なものである。第三は読書もせず、世間も知らぬ青年が煩悶する法がないと論じている。無いと云っても有れば仕方がない。第四は休暇ごとに必ず旅行せよと勧告している。しかし旅費の出処は明記してない。――高柳君はあとを読むのが厭になった。颯と引っくりかえして、第一頁をあける。「解脱と拘泥……憂世子」と云うのがある。標題が面白いのでちょっと目を通す。
「身体の局部がどこぞ悪いと気にかかる。何をしていても、それがコダワって来る。ところが非常に健康な人は行住坐臥ともにわが身体の存在を忘れている。