Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
」
しかし荷物をかたづけていた浜子はだまったまま、あてつけがましくスーツケースのチャックをしめた。
こういうのはなんだろうと、ややしばらく安江は浜子の背中を見つめているうちに、少しおもしろくなってきた。いわば、無理やり押しかけてきておきながら、そういう遠慮はちっとももっていないのだ。無邪気というのかわがままというのか。自分が悪いとはさらさら思っていないらしい。
「ねええ浜ちゃん、あんたそれで、ゆくところ、あるの?」
「…………」
「ゆくところがないというから、私んとこにいることにしたんでしょう。ま、それはともかくとして、うちにいたくなければ、いないでいいわよ。だから、二三日まちなさいよ。あなたのゆく先、さがしましょうよ。」
「…………」
「だまって出ていって、あなたはそれでいいかもしれないけど、わたしは困るのよ。とにかくあんたのおかあさんから、たのまれたんですからね。出てゆくといわれて、ああそうですかではすまないのよ。今のところわたしの責任なんですからね。」
「たくさんですわ。」
まるで肩にかけられた手をふりきりでもするように、浜子は肩をふっていいきる。
「たくさんでも、わたしは困るのよ。